お地蔵さんは平安時代以降、庶民の信仰を広く集め、寺院、庵、路傍など至る所に数多く立てられて住民の生活のなかに深くとけ込んでいる。町内でも約80体の地蔵菩薩が記録調査されているが、特に「かじやしきのお地蔵さん」は唯一由緒正しい尊像として、保存会を中心に維持、管理されてきた。
高さ190cmで六角柱の砂岩に三界萬霊、十方施主、嘉永二己酉年7月吉良辰、駅路山長善寺法印宥壌造立之、と刻む。天保13年正月に発生した加茂山騒動(大規模な上郡一揆へ発展)の犠牲者を供養するため、8年後の嘉永2年(1849)に建てられた(『三加茂町史』に記載あり)。
(三加茂町史(続)より)