町指定文化財 書跡 慶長3年(1958)に指定された阿波藩独自の宿泊寺で初代藩主家政の御定書(おさだめがき)を所蔵する。
長善寺で保存されていた絵画(絹本著色文殊菩薩像、絹本著色金剛薩タ像)は、国指定の重要文化財として、現在、京都国立博物館に保管されている)
駅路寺文書 一通
中庄長善寺蔵。慶長3年(1598)6月藩主蜂須賀家政は阿波国重要な往還に沿って寺院宿泊所を指定した、それを駅路寺といった。指定された駅路寺は、長谷寺(鳴門市)瑞雲寺(上板町)福生寺(山川町)梅谷寺(阿南市)打越寺(日和佐町)円頓寺(宍喰町)青色寺(池田町)と長善事(三加茂町)の八ヶ寺である。そのとき出された「定書」を「駅路寺」文書と呼んでいる。長善寺にある「定書」に「駅路山」とあるのは後から書き加えたもののようである。昭和57年7月20日町有形文化財(書跡)に指定された。
(みかもの文化財より)
【関連文化財】
絹本著色八祖像 八幅
この画像は再三の転写で、図像の崩れはいなめないが、その用筆は緊勁で、一部に漢画の筆意のある線もみられるなど、謹厳な作風の中に個性的表現がみとられ、龍猛像は室町時代の補作であるが、その他は鎌倉後期の作といわれている。
絹本著色釈迦三尊十羅刹女像 一幅
この画像は法華経の法会の本尊として作られたもので大般若会の本尊、釈迦三尊十六善神像ほど世間に流布していない。従って類品が乏しい。
木造聖観音菩薩立像 イツク
この像は、榧材の一木造、彫眼、全く内剥を施さぬ丸彫の像で木心は背後に去る。右手肘前、手首を矧ぐほかはその上膊部、左手の大部を本躰と共木つくり、天衣の遊離部は大部分桧材、粗放な造りで、ずんぐりとした体。地方色の濃い特色を持っている。藤原時代のもの。