地元で丘田のお薬さんの森とか、お薬師さんのカイケの木などとして昔から照王神社や半田町の堂庵へいく距離の起点ともなり親しまれてきた。大藤小学校の東700m、十輪寺の西2キロの南斜面にあり。日照、水利、排水ともに恵まれ欅の成育条件としては最適の環境にある。欅の巨樹3本にとり囲まれた、薬師堂の庭は太い根の侵入によって地盤が安定し、平坦な境内は地元の人々の奉仕で美しく管理されている。 幹周りは3.86m、4.2m、6.05mで樹高は最高約40m、全景は鎮守の森の様相をしている。薬師堂のご利益は、牛馬や養蚕の仏様として崇められ、大切な牛が病気になったときお薬さんの前の欅の木に1日病牛をつないでおくと、草を食べられるように元気になったという伝説があり、奥村の人々は牛馬をつないで難を逃れたといわれている。
(三加茂町史(続)より)