国民年金は保険料を納めることで、老齢・障がい・死亡による「基礎年金」を受け取ることができる制度ですが、保険料を未納にしてしまうと将来受け取る年金額が少なくなったり、年金そのものを受け取れなくなったりする場合があります。
経済的な理由などにより保険料を納めることができないときは、保険料の免除・猶予制度をご利用ください。申込みに必要な申請書は、市町村の国民年金窓口や年金事務所に備え付けているほか、日本年金機構HPから入手できます。
免除・猶予の種類
産前産後免除 平成31年4月1日から始まりました!
出産に際して手続きをすることで、出産前後の一定期間の国民年金保険料が全額免除されます。認められた期間は、保険料納付済期間として将来受け取る年金額に反映します。
- 対象者 第1号被保険者で出産日が平成31年2月1日以降の人
- 免除期間 出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間
多胎妊娠の場合は、出産予定日または出産日が属する月の3か月前から6か月間 - 届出時期 出産予定日の6か月前から手続きできます
- 必要なもの 年金手帳またはマイナンバーと本人確認できるもの(運転免許証など)
母子健康手帳 - 手続き先 住民登録している市町村の国民年金窓口
*出産とは、妊娠85日(4か月)以上の出産をいい、死産・流産・早産も含みます。
*免除期間中でも本人の希望があれば、付加保険料を納めることができます。
法定免除
障害年金や生活保護を受けている人が手続きをすることで、該当期間の保険料が全額免除されます。
- 対象者 第1号被保険者で次のいずれかに該当する人
(1)障害年金(1級・2級)を受けている
(2)生活保護法による生活扶助を受けている
(3)国立および国立以外のハンセン病療養所などで療養している - 免除期間 免除理由に該当した日の属する月の前月から該当しなくなった日の属する月
- 届出時期 随時
- 必要なもの 年金手帳またはマイナンバーと本人確認できるもの(運転免許証など)
免除理由のわかるもの(年金証書、生活保護決定通知書など) - 手続き先 住民登録している市町村の国民年金窓口
*法定免除に該当しなくなったときにも手続きが必要です。
*免除期間中でも本人の希望があれば、保険料を納めることができます。
申請免除
本人・配偶者(別居含む)・世帯主それぞれの前年所得(過去の年度分については、その前年所得等)が一定額以下の場合や失業などの理由がある場合に、手続きをして認められると保険料が免除されます。免除には、全額免除と一部免除があります。
- 対象者 第1号被保険者で希望する人
- 申請期間 過去期間:申請日から2年1か月前の月分まで遡れます
将来期間:翌年6月(1月〜6月までに手続きをしたときは、その年の6月)分まで - 申請時期 随時
- 必要なもの 年金手帳またはマイナンバーと本人確認できるもの(運転免許証など)
〔失業の場合〕次のいずれかなど
…雇用保険受給資格者証・雇用保険被保険者離職票
退職辞令(共済組合等に加入していた人)
〔災害の場合:災害で被害金額が財産価格の約1/2以上の損害を受けたとき〕
…罹災証明書など - 手続き先 住民登録している市町村の国民年金窓口、年金事務所
*免除等では、7月から翌年6月を1年度と考えます。1枚の申請書で申請できるのは1年度分となるので、必要に応じて複数の申請書を提出してください。
*過去の年度分を申請する場合は、その申請期間の末日時点の配偶者・世帯主を記入してください。
*申請免除には審査があるため、免除等が認められないこともあります。
申請免除の内容
- 全額免除・・・保険料の全額を免除するもの
- 3/4免除 ・・・保険料の3/4が免除され、残りの1/4の保険料を納めるもの
- 半額免除・・・保険料の半額が免除され、残りの半額の保険料を納めるもの
- 1/4免除 ・・・保険料の1/4が免除され、残りの3/4の保険料を納めるもの
*一部免除が認められた場合、減額された保険料を納めないと未納扱いになります。必ず減額された保険料を納めてください。
免除の承認基準
- 全額免除 前年所得 ≦( 扶養親族の数+1 )× 35万円 + 22万円
- 3/4免除 前年所得 ≦ 88万円 + 扶養親族等控除額 + 社会保険料控除額等
- 半額免除 前年所得 ≦ 128万円 + 扶養親族等控除額 + 社会保険料控除額等
- 1/4免除 前年所得 ≦ 168万円 + 扶養親族等控除額 + 社会保険料控除額等
*「扶養親族等控除額」「社会保険料控除額等」は、年末調整・確定申告で申告された金額です。源泉徴収票・確定申告控などでご確認ください。
納付猶予
50歳未満の人(学生除く)で、本人・配偶者(別居含む)それぞれの前年所得(過去の年度分については、その前年所得等)が一定額以下の場合に、手続きをして認められると保険料の納付が猶予されます。将来年金を受け取るために必要な資格期間に入りますが、受け取る年金額には反映しません。手続きは申請免除と同じで、承認基準は全額免除の基準と同等です。
学生納付特例
学生で、本人の前年所得(過去の年度分については、その前年所得等)が一定額以下の場合に、手続きをして認められると在学中の保険料の納付が猶予されます。将来年金を受け取るために必要な資格期間に入りますが、受け取る年金額には反映しません。
- 対象者 大学・大学院・短大・高等学校・高等専門学校・専修学校・各種学校に在学する学生
等で希望する人 - 申請期間 過去期間:申請日から2年1か月前の月分まで遡れます(20歳以上の学生期間のみ)
将来期間:申請する年度末の月分まで - 申請時期 随時
- 必要なもの 年金手帳またはマイナンバーと本人確認できるもの(運転免許証など)
学生証または在学証明書
〔失業の場合〕次のいずれかなど
…雇用保険受給資格者証・雇用保険被保険者離職票
退職辞令(共済組合等に加入していた人) - 手続き先 住民登録している市町村の国民年金窓口、年金事務所
*各種学校とは、学校教育法で規定されている修業年限が1年以上の課程である学校です。
*学生納付特例では、4月から翌年3月を1年度と考えます。1枚の申請書で申請できるのは、1年度分となるので、必要に応じて複数の申請書を提出してください。
*学生納付特例の対象とならない学校もあります。
免除・猶予の承認を受けると
障害・遺族基礎年金 | 老齢基礎年金 | ||
---|---|---|---|
年金を受け取るために必要な資格期間に入るか? | 年金を受け取るために必要な資格期間に入るか? | 受け取る年金額に反映するか? (反映率) | |
納 付 | ○ | ○ | ○ (1) |
産前産後免除 | ○ | ○ | ○ (1) |
法定免除 | ○ | ○ | △ (1/2) |
全額免除 | ○ | ○ | △ (1/2) |
3/4免除 | ○ | ○ | △ (5/8) |
半額免除 | ○ | ○ | △ (3/4) |
1/4免除 | ○ | ○ | △ (7/8) |
納付猶予 | ○ | ○ | × (0) |
学生納付特例 | ○ | ○ | × (0) |
未 納 | × | × | × (0) |
*一部免除が認められた場合、減額された保険料を納めないと未納扱いになります。必ず減額された保険料を納めてください。
追納について
国民年金保険料の免除・猶予を受けた期間があると、保険料を全額納めたときに比べて、老齢基礎年金の年金額が少なくなります。将来受け取る年金額を増やすために、10年以内であれば、これらの期間の保険料を遡って納めること(=追納)ができます。
留意事項
*一部免除を受けた期間に、減額された保険料を納めていない人や老齢基礎年金を受けている人は追納できません。
*追納は、免除などを受けた期間のうち、原則古い期間の保険料から納めることになります。また、免除などを受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合、当時の保険料額に一定の加算額が上乗せされます。
*追納には申込みが必要です。申込み先は年金事務所です。
免除手続の促進~保険料が支払えないとき~
詳しくは日本年金機構HPをご確認ください。 https://www.nenkin.go.jp/
【東みよし町最寄りの年金事務所】阿波半田年金事務所 電話:0883-62-5350